10/11<判例>憲法第九条と国の私法的行為

場所:文系食堂

議題:最高裁平成元年六月二十日第三小法廷判決「憲法第九条と国の私法的行為」について

参照:憲法判例百選Tー176(P368)

内容:最高裁平成元年六月二十日第三小法廷判決は妥当か

結論:

判決:基地の用地とすることを目的として土地を国が購入することは私法的行為であり、違憲ではない

論点1:基地の用地とすることを目的として土地を国が買うことは国務に関する行為(憲法98条1項)に当たるか

論点2:国務に関する行為に当たるならばこの行為は憲法9条に抵触しないか(基地の用地は戦力の重要な要素の一部と考えられ、戦争、戦力に関わる国の一切の行為を禁止する憲法9条に抵触しないか)

論点3:仮に基地の用地とすることを目的とした国による土地購入が国務に関する行為に該当しない、つまりはこの土地売買を私法的行為と認めたとしても、民法90条(公序良俗違反)として無効にできないか

議論ではこれらの論点が発生し、判決支持派、判決反対派に別れ討論をした。論点3に関してはあまりにも抽象的な、人の価値観により左右される民法90条が含まれるとして、今回は論点から外すこととなった。論点1については判決反対派と判決支持派の意見がぶつかり合い『国務』という言葉の概念をどう捉えるかで意見が対立した。判決反対派は基地の用地とすることを目的としていることから『国務』と捉えられると主張。判決支持派は土地の売買契約は行政による強制力を伴うものではなく、よって私法的行為であると主張した。この論点1に関しては両者引き分けという感じであった。そこで仮にこの行為が国務に関する行為として論点2を話し合った。そこでは判決支持派が憲法9条の政府解釈を援用、判決反対派が学説多数派の憲法9条二項全面放棄説を援用し対立した。議論は2時間近くに及んだが、結局はどっちつかずの形で議論は終結した。今回は判例を初めて持ち出し、討論したのでなかなかなれない面も有ったが、いつもよりも濃い議論が出来た。

 

Publish at :2006/11/06(月) 13:44

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