11/15<判例>民法761条と表見代理

場所:法学部3番教室

議題:最高裁昭和44年12月18日第一小法廷判決「民法761条と表見代理」について

参照:民法判例百選T−30(P,70)

内容:最高裁平昭和44年12月18日第一小法廷判決は妥当か

結論:

判決(略):抹消登記手続き容認

論点1:代理権は存在するのか

論点2:Aの土地売買行為は民法761条の「日常の家事」にあたるのか

論点3:あたらないとしたら、民法110条の表見代理であるのか

 

今回は代理権をテーマとした議題を扱った。

まず、論点1に関してであるが、AにはXの代理権が認められるとして争いはなかった。

続いて、論点2に関してであるが、日常的家事とは夫婦の利益のための行為であり、Aの土地売買行為が民法752条に基づく夫婦の相互扶助であり、夫婦両者の相互利益になるので、日常的家事であると被告側は主張した。それに対して、原告側は、夫婦といえども財産的独立があり、かつ本件土地はXが婚姻前に個人名義で取得したものであるから、Aの行為は財産処分の侵害であり、夫婦の利益にならないので、日常の家事を逸脱した行為であると主張した。裁判官の判断としては、原告の主張を認め、Aの行為は日常の家事ではないとした。

最後に、論点3であるが、被告側はYは代理が成立したと信じていたので、保護される立場にあるから、表見代理が成立していたと主張した。それに対して、原告側は、民法761条で代理権が日常の家事と制限されていて、それを超えた場合に民法110条を類推適用するのが相当であるから、表\見代理としては認められないとした。裁判官の判断としては、原告側の主張を認め、民法110条の適用の乱用を防ぐためにも、民法761条で制限されるものであるから、表見代理として認められるべきではないとした。

Publish at :2006/11/16(木) 22:58

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